副社長は今日も庇護欲全開です
廊下の奥には白木のドアがあり、そこを開けると目の前にはビーチが見渡せた。

「綺麗……。素敵です、副社長。つれて来てくださって、ありがとうございます」

天気がいいから水面はキラキラと輝いていて、波は穏やかな音をたてている。

白い砂浜は、素足でも歩けそうなほどで思わず息を呑んだ。

「こちらこそ。今日は、来てくれてありがとう」

テラスには、四人掛けのテーブル席があり、籐で作られた椅子も置かれ、ゆっくりと海が眺められるようになっている。

「そんな……。誘ってくださって、嬉しいです」

気恥ずかしさを感じながら、彼を見上げる。時折吹く海風が、なんて心地いいんだろう。

「そう言ってもらえて安心した。今日はきみに、話したいことがあるから」

「は、はい……」

いよいよ、副社長の“話”をしてもらえるんだ……。緊張でドキドキしてくる。

背筋を伸ばして彼を見つめると、優しい笑みを向けられた。

「下村さん、俺と付き合ってくれないか?」
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