泣き跡に一輪の花Ⅱ~Victim or Notice~。
黒の革ジャンに、グレーのVネックTシャツを着ると、水色のジーパンを履いて俺は家を出た。
俺は革ジャンポケットに携帯と財布を入れると、バイクを加速させて空我の家に直行する。
「潤〜!!」
家の門の前で、空我はにへっとおちゃらけるように笑って俺を迎えた。
空我は傷を隠すためか、白のハイネックのニットに、スキニーを履いて、カーキー色のジャンバーを羽織っていた。
「……なぁ、空我。遊ぶ代わりに、俺のお願い聞いて?
お前、今から俺の1日彼氏ってことで。虹蘭と会うのは明日の昼だから、それまでだけ」
ぼっと頬が赤くなる。
恥ずかしくて、すっごい照れた。