くまさんとうさぎさんの秘密
by熊谷 義明
「俺に相談してくれて、嬉しかった」と、洋治は言った。
八代さんは元警察官だし、前嶋さんは母親の彼氏だし、時田さんはプライベートな付き合いは避けたいし、普段頼りにしてる兄貴たちには、話すこと躊躇われる相談内容だ。

「お前が言ってた23って、微妙な年齢だよな。確かに、その年齢で出会ったら、一生一緒にいる約束とか、しやすそうじゃん。でも、そんな年齢までぶつかることから逃げ続けて、男も女も人を見る目なんか育つのか?それまでの出会いは、どうすんの??」

「さあなあ。。」

洋治は、ゴム3つ俺に持たせてくれた。
「パートナー決まってない奴の中には、あっちの女がいい、こっちの女がいいって上から目線で感じ悪い奴もいるよな。俺なんか、男と女の区別ついた日からあゆみ一筋じゃん。自分がダメなやつだったときは、本当にあゆみに申し訳なかった。あゆみは見る目がなくて、俺は見る目があるってことだろ。」

宇佐美も、義明も、見る目あるよ。と、洋治は笑った。

洋治とは、いろいろあった。あったけど、あゆみと洋治が、ずっとうまくやっていることは、本当にすごいことかもしれない。
洋治は、女の子傷つけるようなことはしない。
多分、宇佐美さえ傷つかなければ、俺がバカにされるくらいは、大した問題じゃない気がする。だから、多分、相談先としては間違ってない。







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