くまさんとうさぎさんの秘密

お持ち帰り

by 宇佐美 優那

私は、くまさんの部屋に来て、ちょっと興奮気味だった。
「やっぱくまさんちだよね。くまさんちのにおいがする。」と、私は言った。
「うちって、そんな変わったにおいがしてる?」
「何だろう。甘い柑橘系の、すごくいい匂いだよ。?」
「床掃除に使ってる洗剤は実家から持ってきたかな。。あと、洗濯機と洗剤が同じ。消臭機能が優秀なやつ。同じ掃除ロボットがいるから。」
見慣れたロボットだが、こちらのは色違いで笑えた。
「この子も、可愛いよね。毎日見てると、愛着わいてきた。やっぱりくまさんちだ。」

私は、ふと思い立って、カバンからペンを取り出して、、掃除ロボットに顔を描いた。。

「ちょっと待て!!」っと、くまさんは一瞬声を荒げたが、、焦りながら噴出した。
「これを私だと思えば、寂しくないでしょ。」と、私は言った。

くまさんは、私の顔を見て、ふいと目をそらして、複雑な顔をした。

「俺、寂しそうに見える??」
「、、。」

何となく出た言葉だった。

「いや、別に、この部屋が、熊谷家にくらべたら寂しいかなって。。」

くまさんは、何も答えなかった。

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