羊と虎

「そ、そう?」

それ以上の会話を続けられず黙々とご飯を食べる。

あまりの変りっぷりに、昨夜何をしたのか気になり、これ以上一緒に居るのは無理と判断して、凱が引き止めるのも無視して強引に帰宅した。

「あぁぁぁ~何やったんだろう!?
凄い気になるけど、本人は教えてくれそうに無いし・・・
!?山葉さん達!・・・恥ずかしいけど月曜日に聞くしかないよね」

部屋の中で百面相をしながらジタバタと暴れてしまった。

「でも・・・悪い内容じゃないよね?」

凱の甘さを思い出し、少しホッとした自分を後で死ぬ程後悔するとは、この時の杏奈は知る由も無かった。
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