恋があと?結婚が先?
入院
市民病院に着いたら、ロビーにあるソファーに座っているように大地さんに言われた。大地さんは、窓口に行って受付をしたり、いろんな手続きをしてくれたみたい。

内科の待合に行くよって大地さんに言われて、支えてもらいながら、連れていかれた。
しばらく待ってたら、看護師さんが「藍原ゆうりさん、いらっしゃいますか」って呼ばれた。
大地さんが「はい、ここです」って返事をしたら、看護師さんが「河合先生。。。」ってびっくりした様子だったけど
「藍原ゆうりさんですね。2番の診察室にお呼びしますので、それまでにお熱を測っておいてください。」って体温計を渡された。
大地さんが受け取って、体に力が入らない私の熱を測ってくれた。

診察室に呼ばれて入ったら、若い男の先生だった。
「はじめまして、内科の村田和馬です。河合先生とは同期になります。よろしくお願いしますね。」って先生が自己紹介してくれた。
「藍原ゆうりです。お願いします」って小さな声で言った。
「村田先生、ゆうりちゃん、男のドクター慣れてないし、病院苦手だから、よろしくおねがいします」って大地さんが付け加えた。

「じゃ、早速だけど、診察させてくださいね。斎藤先生からは、解熱剤を痙攣予防に注射したって聞いてますが、時間は10時ごろですか?」
「はい。そうです」って答えた。
「熱、高いままですね。しんどいでしょうが、聴診とか一通り診察させてくださいね。」って言って、聴診したり喉を見たり。。。私が不安に思っているからか、ゆっくり説明しながら診察してくれた。
「採血して、炎症反応を見てからになりますが、入院してもらうようになりそうなので、採血したあと、そのまま点滴につなぎますね。」って言って、看護師さんに指示を出して、処置室に連れていかれた。

採血と点滴のために針をさすのに、怖くって、不安に思っていたら、大地さんが、肩から腕をそっとさすってくれて、すぐ終わるからって言ってくれた。
「じゃ、ちょっとだけチクってしますね。」って聞こえてきて、チクってした。
採血したあと、点滴につないで、村田先生は行ってしまったので、また、大地さんがベッドの横に座って付き添ってくれた。
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