君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
action.1

✱しこりを溶かして

──本当に、本当に好きなんだ!



何度、断っても。
何度、突き放しても。
彼はあたしの働くカフェにやってきては、愛の言葉を紡いでいった。

出会ったのは、2年も前だったかな。



「好きだよ」



今日もまた愛の言葉を紡いで、唇を重ねる。

この人の手をとることに決めたのは、半年前。



──わぁー!やったー!



少年のように無邪気に喜んでいた姿に、彼の手をとって良かったと心から思った。



「愛ちゃん!」



彼はあたしをこう呼ぶ。



「大ちゃん」



あたしは彼をこう呼ぶ。

あたし、佐々 愛莉(ささ あいり)
28歳。
カフェ店員として働いてる。

2年前からいまのカフェで働いていて、大ちゃんとはそこで出会った。

彼は、西岡 大輔(にしおか だいすけ)
23歳。

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