君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「……っと、愛莉ちゃん?」



家を出ようとドアを開けると、浩ちゃんとよく似た顔の人がそこには立っていた。



「恭一(きょういち)くん!」



立っていたのは、浩ちゃんのお兄さんの恭一くん。
久しぶりに見た顔に自然と笑顔になる。



「……兄貴」


「浩一……久しぶりだな」


「あぁ、愛莉のこと送ってくるから」



恭一くんに目を合わせることなく、浩ちゃんはあたしの手を握って恭一くんの横を通り過ぎる。




「じゃ、じゃあ!」



あたしも慌ててぺこりと頭を下げて、浩ちゃんと歩く。



「よかったの?あんな態度で」


「いい」



浩ちゃんと恭一くんは、あまり関係はよくない。



「浩ちゃんも恭一くんと仲良くいたいんじゃないの?」


「兄貴のことなんてもう話すなよ。分かってんだろ?」

< 100 / 193 >

この作品をシェア

pagetop