君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「嫌だなんて言うと思う?」


「言わせねーよ」



目が合って、2人で笑いあって。
そして、お互い引き寄せられるように、唇を重ねた。
今度は深く、大切に。



「なんだっていいの」



唇が離れたあと、おもむろに愛莉が話し始める。



「ん?」


「浩ちゃんがあたしのこと忘れたと思ってて、好きだって言葉ももらえなくなって……」


「うん、ごめん」



俺が愛莉のためだと思ってしたことは、愛莉のことを傷つけていたたけだった。



「浩ちゃんがあたしに好きって言葉をくれるなら」


「うん、いつだって言うよ。愛莉のこと好きだって」



しばらく言ってなかった分、たくさん言いたい。
言っても言っても言い足りない気がする。



「なんだっていい」


「え?」



ふと、愛莉の手が俺の手に触れる。

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