社内恋愛狂想曲
それからしばらくして、店員を呼んで飲み物のおかわりを注文したあと、瀧内くんが楽しそうに話し出した。

「そうそう。皆さん知ってますか?第2会議室にはね、オバケが出るって噂があるんですよ」

第2会議室って……護が私のことは好きだけどセックスは奥田さんとする方が気持ちいいから好きだって言って、奥田さんの体をまさぐりながら気持ち良さそうにキスしていたあの場所だ。

その光景がまた脳裏に浮かんで、お酒のせいではない不快感がムカムカと胸に込み上げた。

奥田さんは怪訝な顔をして首を横に振る。

「はぁ?なんだ急に?」

幽霊とかそういった類いのものを信じていない護もバカにしたように尋ねる。

「僕はこの春まで商品管理部にいて、在庫品の管理とか資料作りなんかを第2会議室でしょっちゅうやってたんですけど……あの部屋ね、ちゃんと閉めたつもりでもドアが勝手に開いちゃうんです」

私が聞いた話によると、私がまだ営業部にいた頃、ある社員が間違えて大量に発注してしまった商品を、仕方なく一時的に第2会議室に保管しようということになったそうだ。
< 455 / 1,001 >

この作品をシェア

pagetop