出逢えたのはーーー奇跡。
進んで食べていたポテトも、手付かず。


飲んでいたりんごジュースも、減らない。


「ゆめ、どうした?」


見上げた目が、潤むのを見て何かあると思った。


「………ゆめ、トイレ行きたいから着いて来て」



「なんだその女子みたいな会話。」


はは、と、笑う佐倉。


チラリ、と浅野が見ていた気がした。


無表情に見る目に、ゾッとした。


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