35階から落ちてきた恋 after story ～you are mine～

おお、その仕草。
やっぱり二人には何かある。
朋花さんはほんのり頬を染めて真島さんを見送ってるし。
絶対になんかある。

レッドカーペットで朋花さんが見ていたのはユウキさんじゃなくてその隣でガードをしていた真島さんだったんだ。

ただ、青山君がべったり張り付いているから聞きたくても聞けない。

「－－－果菜さん、目が怖いっす」
「あら、ごめんなさい」
慌てて作り笑顔を張り付けた。

「笑顔も怖いっす」
あなたね、といいたいところをぐっとこらえる。
朋花さんはいつものにこやかな朋花さんーーーではなくてどこかそわそわと落ち着かない様子。

「後で事情聴取！」朋花さんの腕を引っ張って耳元で囁くと「ええ？」っと驚いた顔をして両手を振って違う違うとゼスチャーをする。
違わないから。

笑顔で戸惑う朋花さんと腕を組み、青山君を後ろに従えて会場内の指定席に向かった。