暴走族の姫 Ⅱ


俺は内心焦ってただ座って悠の手を握るしかできない。













「悠。俺ついてるから。」















蘭は、心底心配そうに悠の顔を見つめている。















「もうつくぞ。」














前もって病院には連絡していたので正面出入口には医療関係者が車椅子を持って待機していた。















「こちらです!すぐ分娩室へ行きましょう。桐生先生もお待ちです!」












悠は持病がある為、優喜の姉である桐生先生にも付き添ってもらえるらしい。













分娩室には通常、家族も入れるがもしもの時に邪魔になるので出ていろと桐生先生に言われてしまった。












俺達は外で悠をただ待っていることしかできない。












「頑張れ。悠。」












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