冷酷な王さまは愛し方を知らない


確かに、いつも冷静でクールでなにかに夢中になったり興味をもったりするイメージはない。
だけど、花の話をしたときにはちゃんと返事はくれていたし、話もちゃんと返してはくれていたはず。



そんな事を考えていた時、部屋をノックする音が聞こえる。




「キース様!」

「何事です、落ち着いて話しなさい」

「すみません」




入ってきたのは騎士の方。
クリスさんではない、見たことのないお方だ。
その方はキースさんの元にいき、耳打ちをする。
すると、キースさんはハッとしたように目を見開いた。



「わかりました。騎士団長のクリスと連携をとり騎士を集め準備を進めておいてください。追って王さまからの指示を伝えます」

「はっ!」




テキパキとキースさんは指示を出すと、騎士の方は畏まって頭を下げると部屋を出て行った。
なにかあったのだろうか。



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