うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
「それはっ……! こうしてたくさんお話をして、意外な人間性が見えてきて、もっと知りたい……というところからはじまるのではないでしょうか?」

「だったら会ってくれるよな?」

にっこり微笑み言われ、しまったと後悔するも時すでに遅し。

だって私はついさっき、うっかり副社長の考え方と同じだと言ったようなものだから。

でも私の心は大きく揺れていた。

以前言われた時と今は違う。今日少しの時間だけれど時間を共にし、副社長のことを少し知ることができた。それに大家族の一員になりたいと言われ、正直嬉しかった。

そんな彼のことを私ももう少し知りたいと思い始めているから。

だけど恋愛経験のない私は、こんな時はどう言えばいいのかわからず、ツンとして態度に出た。

「お互いのことを知るために、食事に行ったり外出するだけですから」

相手は副社長ということも忘れ可愛げのないことを言ってしまう。
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