うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
さすがにもうこれ以上、副社長に迷惑をかけるわけにはいかない! と思うも、可愛い妹が「日葵お姉ちゃん、寝よう」と言いながら手を握ってきては「無理だよ」とは言えそうにない。

「すみません副社長。すぐに戻りますので」

「いや、大丈夫だよ」

そう言うけれど副社長……表情がお硬いです。

そうですよね、「無理だ」とは母親を前にしては言えませんよね。

「あら、日葵ったら気にしなくて大丈夫よ。お母さんがしっかりともてなしてますから」

能天気なお母さんにもう笑うしかない。

心の中で「本当にすみません」と呟き、副社長を残して妹たちの寝室へと向かった。



「寝た……かな」

薄暗い部屋の中、胸をトントンしていた妹の顔を覗き込むと、しっかりと瞼を閉じていて、スヤスヤと規則正しい寝息が聞こえてきた。

ホッとし、起こさないよう布団の中から出てそっと寝室を後にした。
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