[完] 空に希望を乗せて [長編]

引退式

「今日は引退する三年生から1、2年生のみんなにメッセージを送って貰おうと思います。」
大会の翌々日の今日、先生が全員を集め、ミーティングを行っている。
「ではまず木原さんから。」
「はーい…。えっと、1年生のみんなは約半年。2年生のみんなは一年半くらい、今までありがとうございました。んーと、中2からキャプテンをやらせてもらって、んー、正直あんまメッセージとか考えてなかったから上手く言えないんだけど、すごい悔しいです。でも、自分の最大の力がだせて、すごくすっきりしました。本当にありがとうございました。ときどき覗きにいけたら行くので、よろしくお願いします!」

千春先輩
「私は、バドミントン部に入ってすっごくすっごく楽しかったです!みんなと過ごした日々私の中で忘れられないものになりました。あんまり長くても辛いと思うからこの辺で終わりにします。ありがとうございました!」

聖那先輩
「今までありがとうございました!バド部、すごく楽しかったです。これからはみんなで力を合わせて頑張って行ってください。」

藍先輩
「んー、特になんも考えてなかったんだけど、今までありがとうございました。これからはみんなで頑張って行ってください。」

夢乃先輩
「今までありがとうございました!このメンツで引退できて、ホントに良かったです!たくさん苦しいこともあったし、悔しいこともあったけど、それを乗り越えてこそ今があると思ってるので、またこれから先もみんなファイトです!」

留奈先輩
「私はちょっと長くなるかもしれません!まずはこのメンツで引退できたことはすごく嬉しいです。そしてみんなの声援に答えることが出来ず、本当に悔しいです。なんだか今、いろんな気持ちが入り交じってて、ごちゃごちゃで、整理出来てないんだけど、1番思うのが、やっぱりバド部をやめなくて良かったということです。何度も何度も、苦しくてたまんなくて、辛くてたまんなくて、やめようと思ったことがありました。その度に友達、チームメイトから励まされて、続けようと思えました。みんなの支えや気持ちがあったからここまでやってくることが出来ました。本当に、本当にありがとうございました!」

先輩たちの目が潤む。なんでこんな式をするかなぁ…。胸がぎゅぅぅぅっと締まる。今までありがとうございました。今までお世話になりました。その思いで私の心はいっぱいになった。
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