[完] 空に希望を乗せて [長編]

明日は…

｢いよいよ明日やね〜｣
｢はぁ嫌だー引退したくないー｣
｢それな！｣
｢練習、頑張るかぁ…｣
｢だね〜｣
いよいよ郡市大会は明日に迫っていた。
今日も練習が始まる。今日はいつもの何倍も｢練習しなきゃ！｣と言う気持ちが強かった。壁打ち、はね上げ。時間がある度し続ける。絶対負けられない。その思いに苛まれていた。

｢｢ありがとうございました｣｣
で練習が終わる。どうしよう。練習し足りない。もっとしなきゃって思うのに、時間が足りない。
｢いよいよ明日で3年生は引退してしまうかも知れません。明日がんばれ、という気持ちを込めてー1、2年生から拍手ー｣
パチパチパチ…がんばらなきゃ、勝たなきゃ。先生の話もうわのそらになってしまった。バドミントンをもっとしたい！だけど出来ない…。はぁ。切ないなぁ…

家に帰っても明日のことで頭がいっぱいだった。こんなにご飯食べても大丈夫？筋肉痛にならない？こんな練習量で大丈夫？不安の種は全く尽きぬまま、いつの間にか私は深い眠りへと落ちていた。