純恋 ─無邪気な恋─



「はぁ…………」


意味のわからないことに巻き込まれた私は外を見て深くため息をついた。

あのあと、アキちゃんは私のことを信じてはくれたけどなんで朝倉くんが私を女にする宣言をしたのか訳が分からないままだ。

なんか意味わかんないよ、ほんと…


このままだとなんだか変な感じだから、確認したい、かなあ。

そう思って、私は朝倉くんの教室に行った。



「あ、あのぉ……。」


後ろのドアから静かめに彼を呼んだ。

彼はこっちに気づくと小走りに私の前に来た。


「ん、どうしたの?純恋?」


は????どうしたのじゃないし!!!
大体なんで純恋呼ばわり?てか誰?!
私の名前なんで知ってんのよ…
はあ、ほんと意味わかんないしムカつく。



私は睨みつけながら

「はぁ……まず、あなた誰ですか。なんで名前をしってるんですか?とりあえず気持ち悪いので名前で呼ばないでいただきたいです。というか、あなたの女にはなりませんので。それでは。」



その一連の流れを聞いてた人はみんな私を見て驚いていた。
もちろん、朝倉くんも驚いていた。

その空気に耐えられなくなって
私は走って教室に戻ろうとして方向を変えた。


「おい…」


グイッ___


「……っ」



一瞬のことで何が起こっているのか分からない。

いきなりすぎて。

数秒経ってようやく状況を理解した私は青ざめた。


キ、キスされた…


嫌だ。なんで、、なんで?


私のファーストキスは今日初めて知った男に奪われた。
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