お嬢様、今夜も溺愛いたします。
「もっともっと俺を求めてキスに応えて」


「んんっ……」


カーテンの隙間から差し込む光に目が覚めた。


昨日は、どうしたんだっけ……


バイトから帰ってきて、十夜さんに入れてもらった紅茶を飲んで、それで……


「っ!!」


そうだ私。

十夜さんにキスされて、そのまま……


お風呂も入らずに寝てしまったんだ。


ガバッと体を起こそうとして、はたと気づく。


ん……?


なにやらお腹の前にがっしりと腕が周り、頭の下にも腕がある。


よくよく見れば起き上がるどころか、動くことさえできない。


もしかして……


おそるおそる振り返れば、美しすぎる顔がそこにはあった。


「十夜、さん……?」


どうやら私が眠ってしまった後、十夜さんもそのまま寝てしまったのか、私を後ろから抱きしめた状態で眠っていた。


ひいっ、近い近いっ!!

昨日あんなに熱烈なキスをしたというのに、その距離だけで今にも頭から湯気が出そうになる。


とっ、とにかく離れないと……っ


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