お嬢様、今夜も溺愛いたします。
──────────


「でもまさか、あの有名な “黒木様”が専属執事になるなんてなぁ……」


「黒木さん?」


それからひとしきり笑って、なんとか落ちついた私たちは、またお弁当を食べ始めた。


「そ。朝のあれで分かったと思うけど、この学校のお嬢様たちには大大大人気だよ」


「あれ、紗姫も見てたんだ……」



最悪……

恥ずかしいを通り越して、もはや絶望。


そりゃあ、そうだよね……

あんなにお嬢様がたむろってたんだもん。


ズーンと落ち込む私に、紗姫は頬をかきながら苦笑い。


「あー、まあな……皇財閥のお嬢様が転校してくるってのでも結構ざわざわしてたけど、それよりもあの有名な黒木様が、1人のお嬢様につくってことの方が、何倍も話題になってたなー」


「え?
黒木さんって、元々皇家の執事だったんじゃないの?」


おじいちゃんとも普通に話してたし、お屋敷の中だって普通に案内してくれてたし。

てっきりそうなのかと思ってたけど……



首を傾げる私に、紗姫は口をモグモグさせながら教えてくれた。


「この星水学園って、幼稚園から大学まであるんだよ。朝来る時、校舎の隣に一際大きい建物あっただろ?それが大学。で、黒木はそこの3年らしいよ」


「えっ、あの人大学生だったんだ……」


大人っぽいし、余裕のある感じがむんむんしてたから、普通に25くらいかと思ってた。


大学3年てことは、21……
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