片思い終着駅


シャッと勢いよく部屋のカーテンを開ける。

「今日もあの夢を見ちゃった…」

清々しい青空とは真逆で、わたしの心はどにより曇っていた。
ここ最近、頻繁に見るようになった、過去の記憶。

わたしの中では、懐かしい記憶として残しておきたいのに、脳はそれを無視して「まだ今も気になってるんでしょ?」と言わんばかりに、夢になってあらわれる。

「もう、近(こん)ちゃんのことはいいから…」

小学6年生の無邪気な時代。
そして、そこで仲良くなった友達。
わたしにとってかけがえのない友人だった、
近藤啓介(こんどう けいすけ)。

そして、わたしの初恋の男の子。

当時に戻ることができるなら、
『近ちゃんとは、友達のままでいて』
と自分に伝えに行きたい。

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