蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

すべてを見透かされているような気分になり、僕は黙り込んで柚木さんの後に続いた。


軽快な歩き方の柚木さんを見て僕はふと、彼女の後ろ姿をマジマジと見つめた。


「おっじゃまっしまーす！」


元気よく挨拶をして、今出て来たばかりの離れへと上り込む柚木さん。


「なぁ、どうして僕に声をかけてきた？」


柚木さんの後から部屋に上がり、窓を閉めて僕はそう訊ねた。


「ん？　さっき言ったじゃん。偶然見かけたって」


ニコニコと笑顔を絶やさない柚木さん。


「誤魔化すな」


僕はそう言い、柚木さんの腕をきつく掴んだ。


痛かったのか、柚木さんの眉間にシワが寄った。


それでも僕は手を離さなかった。