蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
☆☆☆

柚木さんは自分の家に戻り、保健室登校をするようになっていた。


今はまだ騒がしい教室内だけれど、もう少しすれば元通りになることだろう。


僕はそう願っている。


僕は昼休みや放課後に保健室に通うことが日課になっていた。


1番の理由は柚木さんの様子が気になるから。


その次の理由は……。


「今日の依頼はなにかな、ワトソン君」


誰もいない保健室で、先生の椅子に座ってふんぞり返っている柚木さん。


「隣町の主婦からの依頼」


僕はスマホで依頼メールを確認してそう返事をした。


「よぉし! 今回も柚木ホームズが華麗に事件を解決してあげましょう!」


柚木さんは出合ったころと同じ笑顔でそう言った。


「その柚木ホームズっていうの、いい加減やめないか?」


「どうして? 似合ってるでしょ?」


そう言う柚木さんに僕はしかめっ面をしてみせた。
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