蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
僕は柚木さんを見て瞬きを繰り返した。


同じ2年A組だけれど、彼女と会話したことはほとんどない。


挨拶ていどの仲だった。


「あのさ、ちょっと話があるんだけど」


柚木さんはどこか切羽詰ったような表情でそう言って来た。


「話って……あの、僕に?」


僕は人差し指で自分のことを差してそう聞いた。


「潤しかいないじゃん」


さほど仲良くないのに突然下の名前で呼ばれて、再度驚いてしまう。


突然詰められた距離。


けれど不思議と不快感はなく、だからこそ柚木さんは友達が多いのだと理解できた。
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