プロポーズは突然に。





何も言えない私を見て、彼は満足そうに笑う。


そして、腕を引き乱雑にベッドに放ると私に覆い被さった。


艶っぽい瞳で私を見下ろす彼を見て、



―――また…抱かれてしまう。そう直感した。


それは絶対に避けたかった。


たった一回、今ならまだ引き返すことができる。

でも、彼にもう一度抱かれてしまったら、私はきっと…



それが堪らなく怖いんだ。



だから後戻りが出来る今、阻止しないと…って、そう思った。




「……やめた方がいいよ」

「…?」

「私、セックスもつまらない女らしいから」

「…なんだよそれ」

「元彼に言われた。それだけでも良ければ捨てなかったのにって」

「…」

「昨日のはお酒の勢いだから勘違いしないで」




淡々と言葉を放つ私に、それまで表情を崩さなかった彼の眉間には皺が寄る。


これ以上彼に近付きたくなくて口にした言葉だった。


昨日の発言も、行為も…全部お酒の所為にして彼から早く逃げよう、そう思った。


だけど、その考えこそが大きな間違いだったなんて…思いもしなかったんだ。

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