ダブル~私が選ぶのはどっち~
14
3年後。

私はめでたく30歳を迎える。

「吉川さん、お誕生日おめでとうございます。」

恒例となった石原さんとのうだうだの飲み会。

いつも私の家がその舞台となる。

二人ともお酒が強い事が分かって、正体が分からなくなりながら言いたい事をいう仲になっていた。

だから自宅ならいつ潰れても、そのまま眠れる。

「凌平が私に仕事を辞めて、俺と結婚しようって言うんですよ~。」

石原さんと矢田君はあの出張の日以来、頻繁に連絡を取り合っているようだ。

「今だって付き合っているのか分からないような状態なのに、何を言っているんでしょうね~。」

そんな風にお酒を飲んで管を巻いている石原さんは、あの時の私と同じ入社4年目を迎えた。

「仕事が楽しくなってきちゃったんですよね。」

< 118 / 193 >

この作品をシェア

pagetop