ダブル~私が選ぶのはどっち~
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そしてこの2人との関係を知っているのが、同期の和華という事になる。

こんな事になるなら、話さない方が良かったかもしれない。

会社で和華に気を遣わせることが多くなるに決まっている。

私は草野主任に宣言した通り、慎にもこの関係については許可を取った。

当然、渋っている慎を強引に言い負かしたのだ。

しかし慎はその時、最後にはこう言った。

「琴乃さんがどんな行動を取ろうとも、琴乃さんは琴乃さんだからね。」

2人とも相手の顔を確認したがったのでスマホで写真を見せたのも、今となればあだとなったようだ。

慎がうちの会社に入社して、しかもうちの課に配属されるなんて、どれくらい低い確率なんだろう。

それが現実になってしまうなんて。

パソコンに向かって見積りを作りながらも、ついその事に意識がいってしまう。

何となく自分らしくなくて、気分が滅入る。

「吉川、同行してくれ。」

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