しょーとしょーと

「冗談だ。驚いたか」


健一は体を離して、桜の顔を覗きこんだ。


桜は何度もうなずくことしかできなかった。


「桃、食べたら部屋に戻って横になってろよ」


健一は桜の頭をポンッとすると、リビングから出て行った。


扉が閉まって、5分はたってからようやく体の力が抜ける。


「驚くに決まってるじゃない……」


コテン、とソファに上半身を倒すと、

顔を両手でおさえた。

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