season
土曜日。



お昼前に春馬くんの家に到着。




「いらっしゃい。」




爽やかな服装と笑顔で出迎えてくれた春馬くん。




「お、お邪魔します…」




緊張しながら、ブーツを脱いで上がろうとすると…




「ナツ、今日めちゃくちゃ可愛い格好だね。」



春馬くんがボソッと呟いた。




「…い、一応人生初デートなので…。オシャレしないとって思って…」



そんな私に、春馬くんが驚いた表情を見せた。




「初デート?」



「あ、うん。前に好きだった人とは、デートするとか、そういうことなかったから。」




秋山先生とのことは、最近少しずつ吹っ切れてきている。



そんな自分に驚いているけれど、全ては春馬くんのおかげ。




なのに春馬くんは、申し訳なさそうにする。





「ごめん、俺…嫌なこと思い出させちゃったな。」



「え?ううん、そんなことないよ。初めてのデートが春馬くんとでよかった。だから精一杯オシャレしたの。…変じゃない?」



ワンピース…ちょっと丈が短いかな、なんて思ってるんだけど…どうなのかな。




「…可愛い、本当に可愛い。………他の誰にも見せたくない。」




その言葉にドキンと胸が高鳴る。



キュンと胸が躍る。





そして、まだ玄関先なのに、キス。




好き。



大好き。




どんどん、春馬くんを好きになっていく。




そんな自分を、以前より少しだけ好きになれそうだけど…




時々、少し怖くなる。



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