お見合いだけど、恋することからはじめよう
「……で、七海の方はどうなのよ?」
誓子さんがちらり、とあたしを見る。
「それが、向こうの仕事が忙しすぎてこの前のデート以来会えていないんです」
知らず識らず、目を伏せてしまう。
「なにもがっつりデートしなくても、ちょっとの時間でも会えばいいじゃない?」
誓子さんがさも当然のように言う。
……だけど、父や姉の状況を見ていたら、とてもそんなワガママを言う気にはなれない。
「でも……『首輪』をはめられてるとこを見ると、うまくいってるみたいだわね」
誓子さんの視線があたしの首元に落ちる。
「それ、アメシストよね?
情熱の赤と冷静の青が混ざった『紫』が、『真実の愛』を見抜く力をもたらすらしいわよ?」
……やっぱり、この人、よく見てるわ。