お見合いだけど、恋することからはじめよう
「……山下さんからは『バツイチだから別に焦ってないし、一回どう?』って言われた」
青山は悪びれることなく、さらりと言った。
「はぁ?焦ってないどころか、
『前のヤツよりもっとハイスペックを狙う!って思ってたら、あっという間にアラフォーになっちゃった!今度は子どもがほしいのにっ』
と言って焦りまくってる人だ、ってうちの女子社員ならだれでも知ってるよ?」
あたしはそう言って、トルティーヤを一切れ、口の中に入れた。
「あんた、もしかして……ノーガードでヤっちゃったんじゃないでしょうね?
『わたし、生理不順でピル飲んでるから、大丈夫よ』って言うのが口グセらしいよ?」
青山は苦虫を噛み潰したような顔で呻いた。
「言われたけど、着けずにヤるわけねえだろ。
……おれだって、さすがに病気は怖い」
社内で「鉄仮面」と呼ばれるその顔が、はっきりと変わるのを見て、なんだかまた噴き出しそうになる。
……って、子どもがデキる方じゃなくて、そっちかっ!?