Home * Love 〜始まりは、キス〜



「あ。アイス…1本余ってるから、センセにあげてこようか、多実?」

そう言って、
最後の1口を食べるたろちゃん。

手は溶けたアイスで
ベタついている。


「そうだね!」

多実ちゃんも、最後の一口にかじりつく。



「いいだろ?鈴…」

たろちゃんは上目遣いで
私に何かを訴えているように見えた。








「うん…手洗ってきてから
あげてきな?」





「やった!早く行こうぜ?」

「うん♪」

2人は小走りで梅田さんの
部屋へと向かった━━━


その時………



カンッ………カンカン…

何かが落ちる音がベランダの方からして。


何の音―――?




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