Home * Love 〜始まりは、キス〜





愛梨は、ソースを
シャカシャカかき混ぜながら
キリッとまゆを上げ、真剣な表情で答える。


「メモリーカードよ。
梅田さんの彼女。どうして、ICレコーダーなんかにメッセージ残したのかな?
言いたい事あるなら言えば本人に直接言えばいいじゃん。」

愛梨ちゃんは、そう言って探偵っぽく手を顎に乗せる。

おお〜
何か、愛梨ちゃん探偵みたいだ!


「……そうだよね。それで?」


「………言いたくても、言えないのかも。」



「どういう事………?」

私がそう訊ねると、
愛梨ちゃんの表情はますます険しくなった。

「例えばね―――」





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