Home * Love 〜始まりは、キス〜




だけど、次の瞬間。

体全体があたたかさで包みこまれ。

───私は、梅田さんに抱き締められていた。


「由夏は…今日の朝…イギリスに戻っていったよ。

最後まで向き合えたのも鈴のおかげ。

これからは、ずっと鈴の事見ていくから…………」


耳元で囁かれるその声に
愛しさ募り、

私は両手でぎゅぅぅぅっと
梅田さんの腕を掴んだ。


息を大きく吸い込み、
梅田さんの空気を思い切り感じる。


───これで、もう大丈夫。

パワー満タン。




私は梅田さんからそっと離れ

「じゃあ、またね梅田さん…元気でね?」


「鈴もな?」



走りながら、
今日1番の笑顔で
手を振り、彼の元を後にした━━━…


そして、

私は新たな生活の場所
フランス・パリへと飛び立った…


梅田さん…………
心はずっと隣にあるからね?



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