Home * Love 〜始まりは、キス〜



━━━帰り道。

梅田さんと2人並んで歩く。


真っ暗な住宅街の夜道に、
あたたかい光の街灯が
ポツリ、ポツリ、あって。

聞こえるのは、

私と梅田さんの足音、と

遠くの方からの電車の音。

それと────

煩いほど聞こえる。


ドクン、ドクン、


自分の心臓の鼓動。



先に口を開いたのは、
梅田さんだった。



「本当に、砂鉄女だよなぁ〜
鈴ちゃんは。ハハッ………」


なんて、笑う彼に


「梅田さん……ひどいですよ…」

私はため息をつく。


でも、
きゅんっ…てしちゃうんだよね。



「ごめん、ごめん。
会えて嬉しかった……本当に。」



「本当に………?」



次の瞬間。


私の右手にあたたかいぬくもり。


「手ぇ、繋いで帰るか。」

その言葉に、少しだけ
目頭が熱くなった。


「………はい。」


嬉しくて、嬉しくて、幸せな瞬間で。


「うふっ…」

幸せで笑いが出て来る。



「どうした?急に…」

不思議そうに首を傾げる梅田さん。



「だって、隣に梅田さんがいるんだもん。」



手を繋ぎ家まで帰った帰り道。


━━━これから、
少しずつ梅田さんとの距離が
縮まればいいな。


そんな事を思った。



< 289 / 323 >

この作品をシェア

pagetop