御曹司くんに再会したら溺愛されました
私がフロア横の小さな会議室で、テーブルを拭いていると、本当に晴生くんがお弁当片手に入ってきた。
「本当にお弁当買ってきたんですね。」
私が驚いて言うと、
「当たり前じゃないですか?
10年ぶりの再会ですよ?
話したい事はたくさんあります。」
と笑顔で答えた。
諦めた私が
「どうぞ。」
と彼に向かいの椅子を勧めると、
「ありがとう。」
と腰掛けた。
「いただきます。」
「いただきます。」
2人で手を合わせて、食べ始める。
「里奈さんのお弁当、おいしそうですね。」
私のお弁当なんて、普通の物しか入っていない。
「昨日の残り物ですよ?」
「昨日は唐揚げだったんですか?」
「はい。」
「俺、唐揚げ、大好物なんです。
今度、食べに行ってもいいですか?」
「は!?」