イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます
「私はカムフラージュ。本当はみずほと話したくて私に声をかけてると思うけど?」

ないない。それは絶対ない。

だって私たち義理とは言え兄妹だから。とは言えず。

「それは絶対ないと思う」

「なんで?私なんて話しかけられるのはここでだけよ。仕事中なんてほとんど呼ばれないよ。だから私は絶対みずほに気があると思う」

う~~なんと言えばいいのだろうか。そうしている間も押し問答が続く。

「文佳がなんと言おうが部長が私に気があるなんて絶対ないの」

「なんで?」

「それは……部長は私みたいな胸の大きい子は嫌いなんだって」

二人の間にしばし沈黙がが続いた。

先に口を開いたのは文佳。

「誰から聞いたの?」

本人から直接だなんて言えるわけがなく、胸の大きい子が嫌いだっていうのがたまたま聞こえたと答えると、文佳は口に手を当て何か考えるように下を向くと「それはガセだよ」と呟く様に言った。
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