イジワル御曹司ととろ甘同居はじめます

「仕方ないんじゃないの？でも断るなら早いほうがいいと思うよ」

「そうですよね。っていうか実は・・・」

私は手に持った缶ビールをごくごくと飲むと、待ち合わせ場所で見た三浦さんと宮田さんの事を説明した。

「――あれは絶対に好きなんだと思うんですよね。三浦さんはわざと合コンやって宮田さんにそんなことはやめろって言わせたいんですよ。じゃなきゃ逐一報告するわけがない。ただ同期でずっと友達のように接してたけど、好きって言って断られたら今までの様につきあえないじゃないですか。だからわざと気を引く様な事をしてると思もうんですよ。だけど宮田さんはそんな三浦さんのことを単なる同期としか思ってなくて…」

「お前すごいな」

「え？」

キョトンとしながら建一さんをみると凄く楽しそうにビールを口にする。

「人間ウォッチャーだなと思って。俺はそこまで分析できないな」

褒められてるのかけなされてるのかいまいちわからないんだけど・・・

「三浦さんは特別です。手に取るように分かっちゃうんですよ。だから宮田さんの鈍感さが痛いというか・・・」

「ははは。しかもお前はそんな宮田に告白されてるし・・・」

なんだ、なんだ？なんかすごく楽しそうじゃないの？もしかして・・・

「建一さんは人のコイバナとか好きなんですか？」

「なわけねーだろ！」

即答するあたり怪しい…