俺らの本
ドアを見て、息を吐く。


「じゃ、俺は後で入る。」


葵らに一言伝えて、スクールバックの中からヘッドホンを取り出す。


「わかった。行こう、歌ちゃん。」


「了解~。全く、シロは本当にブレブレなんだ…いや、いっか。」


歌が俺の背中をポンと軽く押して、二人は教室の中へと入って言った。


途端に教室の中が賑やかになる。


さすが、クラスのムードメーカーだよな。


俺が今この中に入ると…。


そんなことを考えてみたが、バカバカしくなり、途中で止めた。


意味ねーこと考えてもな。


少し経つと、教室の中がさっきより落ち着いた。


そろそろ俺も入るか。


持っていたヘッドホンを耳につけ、二人が入った数分後、同じ教室へと入った。

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