カクテル紅茶館の事件簿録
引き寄せられるように椅子に腰掛け、まずはカップを温めようと手を伸ばす。
「やるじゃん」
自然と出たそれは感動に近い賞賛だった。
だって、この物騒で見るからにガサツそうな小学生がカップを温めてから提供するなんて誰が思うだろう。
だけど別にそれだけだ。
私はこいつを認めたわけでも許したわけでもない。
紙に包まれたティーパックを温いカップへ入れる。
少し動かしただけで茶葉の甘い香りが漂ってきた。
さあ、いよいよだ。