なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!

翌日。
結局母も、私が困っているという点で妥協して父と兄を見ないふりすることにしたと宣言。

今日の放課後はお兄ちゃんが迎えに来てくれる。
これで、彼氏がいると思って諦めてくれば御の字である。

朝、学校に着くとまぁ、視線の痛いこと。
刺さる、刺さる女子の鋭い視線。

さすが、校内でも人気のクラスメイト二人が私みたいな平凡なのに声をかければそうなるよねとため息つきつつ教室へと向かった。

「おっはよー、咲。今日もなかなか大変そうだね」

朝の挨拶と共にざっくりと言ってくる春子に私も挨拶と共に返す。

「おはよう、春子。突き刺さる視線って本当にあるのね。どうにかしないと、まじで自分の身が危ない気がしてきたよ……」

もう、朝から精神的に疲れた。
しかも人の視線でだからどうしようもない……。

ほんと、あの二人余計なことばかりしてくれちゃって……。

迷惑極まりない事態に、朝からため息が止まらない。
しかし、これも今日の放課後にお兄ちゃんが来れば解消されるだろう。

あとすこしの我慢と、私はなんとかこの日刺さる視線に耐えつつ一日を過ごしたのだった。

お兄ちゃんさえ来ればなんとか打開できると、そこに希望を持って……。
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