LOVEMEMORY





   その次の日

  瑞樹は失明した… 




「…亜希か?」

「よく分かったね」 




あたしはたくさんの 

キンモクセイの花を 

瑞樹の病室に置く 



「キンモクセイか…綺麗だなっ」

「うん。あたしも大好き…綺麗でいい匂いで…秋しか咲かないのに強い…」


「…キンモクセイは亜希みたいだな。秋にデビュー予定の亜希だから、花が咲いたみたい。それに…《亜希》と《秋》だし(笑)」

「…もうっ…」




突然、瑞樹は 

あたしの手を 

瑞樹の胸に置いた 



「…俺、生きてるよな」

「生きてるよ!」



生きてるに 

きまってんじゃん… 







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