そして、失恋をする
「ほら、陸。希が来たぞ」

「え、私を待ってたの?」

修也の声に反応して、希が自分の胸に指差した。

「いや、待ってたというわけではないんだけど………」

僕は、わずかに首を傾けた。

「じゃあ、なに?」

そう言って希が、僕に視線を向けた。

「希は、昨日のドラマ見たのかなぁと思って?」

僕は、視線を斜め左上に向けて訊いた。

「見たよ。ヒロインの女性が、一周間しか生きれない恋愛ドラマでしょ」

そう答えた希の口調は、明るかった。

「陸も、そのドラマ見てるの?」

「まぁ、見てるよ」

希にそう訊ねられて、僕は首を縦に振った。

「あのドラマ、すごくかわいそうだよね。好きな人と、一周間しか一緒にいられないなんて」

希は感受性豊かなのだろう、彼女の瞳がかすかに潤んだ。
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