処刑バッヂ
「とりあえず電気つけようよ」


混乱してすっかり電気の存在を忘れていた。


しかし……。


廊下の壁に付けられているスイッチを押してみても、蛍光灯は反応しない。


「なんで?」


「ブレーカーが落ちてるのかな」


何度チャレンジしてみても、周囲は暗闇に包まれたままだった。


「おい、そっちは開いたか?」


その声に視線を向けると焦った様子の晴康が走って来たところだった。


あたしとツクシは左右に首を振った。


「電気もつかないの」


あたしがそう言うと、晴康は大きく息を吐き出した。


「今、太一と和馬が職員室に鍵を取りに行ってくれてる。でも、一体なにがどうなってんだ」
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