クールな彼の甘い素顔




カランコロン



そのとき、

1日になん100回も鳴る来店または退店を示すベルが

また鳴り響いた。



「いらっしゃいませ~!

何名...」



そこには、小学校低学年くらいの男の子が1人でポツンと立っていた。



「こんにちは。

何人で来たのかな?」



わたしは男の子にかけよって、

少し腰をかがめてそう尋ねる。



後ろからお父さんやお母さんが来るのだろうな。



そう思っていた。



「1人だよ!

僕1人で来たんだよ」



男の子はそう言ってニコーッと可愛い笑顔をわたしに向けた。



その笑顔はたしかにどこかで見たことがある気がして。



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