終点は異世界でした。
周囲の方に迷惑のかからないよう配慮をお願いします。




路面電車を降りた先は、ゆったりと時が流れるような木々の多い場所だった。


建物が並ぶ中でも木々が生い茂って、緑を増やしていっていた。


まるで森と共存しているようなそんな光景で、神秘的な感じがした。


大通りを抜けて少し細い道を進めば、教会が見えてくる。



「アルス、あれって教会?」


「正解。でも神様じゃなくて、魔力を司る魔人のね」



そこはやっぱり私の住む世界とは違うようだ。


でも私の住む世界にも色々と宗派があるように、こちらにもきっと色々あるんだろう。


失礼のないようにしなきゃ。


背筋を伸ばして歩くと、アルスが私を見て笑った。








< 46 / 94 >

この作品をシェア

pagetop