dieっと


「小塚さん‼︎」


私は思わず、熊さんに抱きついた。


「ま、真帆ちゃん⁉︎汚いから」


「いいの‼︎小塚さんが勝って嬉しい!」


「ありがとう。真帆ちゃんの応援のお陰さ」


いつもの小塚さんだった。


私の大好きな__とはいっても、そういう意味とかじゃなくて、なんていうか、人間的にというか、とにかく良かった‼︎


【それでは、最後の指名戦を行いたいと思います】


平坦なアナウンスに、私たちは体を離した。


これまで勝ち残ったのは、私と小塚さん、篤志と南アキの4人。


残る対戦はあと1つ。


北山竜一だ。


幸運にも、Eチームの4人は全員、私たちBチームを指名した。


それもそうだ。


あんな惨殺を目の当たりにして、北山を指名するわけがない。必然的に余る形となる。


でもそういえば_?


「誰と対戦するんだろう?」


私の疑問を、そのまま小塚さんが代弁する。


対戦相手がいない?


一体、どうするんだろう?


ずっと待っていたからか、北山竜一はいらいらしている様子だ。


こんな奴と戦うなんて、なんて気の毒だろう。


罰ゲームとしか思えない。


こんな凶暴なやつとなんて__。






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