姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③

六月




カレンダーをめくると、もう六月になっていた。
 
本当に、あっという間だ。
 
俺は、姉さんが細かく予定を書き込んだリビングのカレンダーを前に、

軽く溜息を吐いた。
 
嫌いだけど、嫌いになり切れない季節、というものがあるとする。
 

俺にとってそれは、この梅雨の季節だ。




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