姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③



だけど、おっちゃんはしばらく答えるのをためらっていた。

「んー……まあ、ここだけの話だからいいかあ。

……あのさあ、小夜っちと孝。

あとそこの異人さんに質問なんだけどさ」
 
おっちゃんは、真剣な表情になって、一旦箸を置いた。

「この世界に、人間以外に服着たり、

喋ったりしてるような生き物がいるとしたら、信じる?」

(え……)
 
一瞬で、食卓が静まり返った。



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